(18週第88回~最終回)
17週第88回はヒメスミレの映像から始まります。
ヒメスミレには「小さな幸せ」という花言葉があります。
万太郎は園子が描いた植物画を見て「そのちゃんは天才だ」と、寿恵子と園子と3人で何気ない時を過ごします。
田邊教授に東大への出入りを禁じられた今、万太郎は研究を続けるすべを見つけられるのでしょうか。
「らんまん」君の植物画を高く評価している人がいる!
万太郎(神木隆之介)は以前からお世話になっている博物館で働いている植物学者の野田基善先生(田辺誠一)と里中芳生先生(いとうせいこう)のもとを訪れます。
2人に万太郎は田邊教授(要潤)に大学の出入りの禁止を許してもらえるよう、頼んでもらえないかお願いをします。
田邊教授が図鑑を作るということは国費を使って刊行するということで、情報をもらせなくなるので、大学の人間ではない万太郎が出入りするのは厳しいと伝えられます。
難しいなら、標本の手伝いはいくらでもするので博物館で研究させてもらえないかと万太郎は頼みます。
しかし、博物館は東大と協力関係にあり難しいと告げられます。
万太郎は申し訳なさそうにしている2人に、甘えてしまい申し訳ないと無理なお願いをしたことを詫び、その場を去ろうとします。
野田は友として、万太郎の植物画を高く評価しているロシアのマキシモヴィッチ博士のところに行けば研究を続けられると提案します。
里中もマキシモヴィッチ博士がいるペテルスブルクの標本館なら、日本だけでなくアジアの植物も貯蔵されていて、万太郎の図鑑の助けになるとすすめてくれました。
野田と里中に背中を押してもらう万太郎ですが、寿恵子がみごもで幼い園子がいるので難しいことを伝えます。
逆境に立たされている万太郎を二人は、まだ若くて何でもできるから諦めずに続けてほしいと精一杯のエールを送ります。
このどん底の状況のなか、子供の頃2人が手がけた図を見て植物学に進んだ万太郎にとって、どんなに救われた言葉だったでしょう。
2人に心遣いに感謝を伝え帰る万太郎ですが、どうしたらいいかと頭を抱えます。
「らんまん」ロシアからの手紙!万太郎の名が世界に!
万太郎(神木隆之介)は家に帰り、寿恵子(浜辺美波)にダメだったことを伝えます。
寿恵子は、肩を落とす万太郎に、いいことがあったとマキシモヴィッチ博士からの手紙を渡します。
手紙は、万太郎を褒めたたえる内容でした。
「ムジナモの花の解剖図は世界中の植物学者にビッグインパクト、大変な驚きを与えるだろう。ムジナモの植物画で万太郎槙野の名は世界中の植物学者達にとどろくだろう。」
マキシモヴィッチ博士はドイツの植物分類学者エングラー博士にも連絡をしてくれたので、ドイツの文献にもムジナモの図が載ることになりました。
寿恵子は、万太郎をこんなにも褒めてくれることに、涙を浮かべて喜びます。
ずっと寿恵子は、万太郎が研究を続けられなくなり肩を落としていることを心配し、そして、そばで一番、万太郎の夢を応援していたので、心から嬉しかったのでしょう。
「らんまん」寿恵子の約束・決意(万太郎のロシア行の背中を押す)
万太郎は、家族のために抑えていた気持ちが抑えられなくなり、申し訳ない気持ちでいっぱいになりながら、寿恵子にロシアに行きマキシモヴィッチ博士のもとで研究がしたいことを伝えます。
少し悩む表情をうかべる寿恵子ですが、決心したように、ロシア行きに賛成して万太郎の背中を押してくれます。
しかも、寿恵子はロシア行きを大冒険ととらえ、ロシアにも子供がいるから長屋くらいあると子供のことを心配する万太郎の気持ちを吹き飛ばしてくれました。
今よりも外国に行くことはハードルが高いにも関わらず、何より、万太郎を認めてくれる人がいることを寿恵子は喜んでくれます。
落馬で命を落とした父のことを、異文化を押し付けられたのではなく、新しい冒険に挑んだと理解していた寿恵子だったから、万太郎の決意を理解してあげられたのでしょう。
万太郎のロシア行きに、なかなか即答できるものではないですよね。
最高の妻であり、会社でいう最高の2番手ですね。
代わりに、寿恵子は万太郎に3つのお願いをします。
1つめ 長屋のみんながいたから安心して園子を生むことができたので、2番目の子も長屋で生ませてほしい。
2つめ ロシアには、おっかさん(牧瀬里穂)に会ってから行きたい。
3つめ 何があっても私達を離さないでほしい。私には、あなたしかいません。
万太郎はこんなに大事な寿恵ちゃんと園ちゃんを離さないことを約束します。
ロシア編も楽しみでしたが、ロシアに渡る前にマキシモヴィッチ博士の訃報の手紙が届き、ロシア行きは無くなってしまいました。
ロシア行きの覚悟を決めていた万太郎にとって、ロシア行きはなくなっても、植物学を続けていくことに、もう心が揺れることはありません。
日本で植物採取を続ける中で、虎鉄という助手もでき、田邊教授の代わりに東大の教授になった徳永教授(田中哲司)により、また東大で研究を続けることができるようになります。
少年期の虎鉄(コテツ)について知りたい方は↓こちら(万太郎との出会い)
(少年期)「らんまん」虎鉄役の寺田心くんの年齢・代表作は?神木隆之介との関係は?
大人の虎鉄(コテツ)について知りたい方は↓こちら(万太郎の助手となり、万太郎の次女ちとせとの結婚)
(大人)「らんまん」ちとせと結婚するのは小鉄?濱田龍臣の子役時代・遠藤さくらにせまる!
「最終話」病気の寿恵子と万太郎は永遠に!最後の新種の名前は?
日本全国の植物を集めた日本植物図鑑が完成し、万太郎(神木隆之介)は寿恵子(浜辺美波)に見せます。
植物3206種がのった図鑑の「ボタン」の花を見て万太郎との若き日のことを、「ヒメスミレ」を見て亡き第一子の園子(ソノコ)のことを2人は思い出します。
図鑑の一つひとつの植物から人や出来事を思い出せるなんて、万太郎と関わる人達にとっては、図鑑の用途を超えた書になりましたね。
万太郎は図鑑にのった新種を見せ、「スエコザサ」と寿恵子の名前をつけたことを告げます。
寿恵子はずっと万太郎と一緒に入れると喜び、
「万ちゃんは私のお日様でした。でも、約束ね、私がいなくなったらいつまでも泣いていたらダメですからね。草花に会いに行ったら私はそこにいます。」
と伝えます。
「私がいなくなったら」と聞いた時の神木隆之介さんの表情は、あさイチで華丸さんも触れていましたが、演技への絶賛の声が多く上がりました。
神木隆之介さんの身振りと表情から、語らずとも寿恵子を愛おしく思う気持ちや感謝の気持ち、ずっと一緒にいたいという気持ちが読み取れますね。
涙を流した人も多かったでしょう。
そして、寿恵子は自分がいなくなった後の万太郎がこの先も植物学の道を歩んで行けるように背中を押し、最後まで最高の味方でした。
寿恵子は、本当に素晴らしい妻であり、植物学者万太郎の一番の理解者で、理想の女性といえるでしょう。
- 夫(万太郎)を誰よりも信じているから、ピンチの時に背中を押せる
- 万太郎が本業に集中できるよう、お金の工面から借金取りの対応まで引き受ける
- 商売がうまくいっていても、核となる考えがあり、万太郎の夢からずれることからはあっさり身を引く
- こんなにも色々やっているのに、万太郎の夢に携われることに感謝している
なかなか、できることではないですよね。
寿恵子のような女性が側にいたら、成功は必然と思えてさえくるのではないでしょうか。
「らんまん」は
「これまでの朝ドラで一番良かった。名作!」
と話題になっています。
花が咲き乱れるように光り輝く「らんまん」の名にふさわしく、それぞれの人生が輝く感動の最終回でした。
コメント