「らんまん」論文(ムジナモ)は植物学へのうらぎり?憎む価値もない!

【17週第86回「私の人生で君に関わる時間は終わった」】

「らんまん」第86回は、視聴者から田邊教授(要潤)への批判がツイートされる一方、気遣いのなさに万太郎(神木隆之介)が悪いという意見もネットに飛び交いました。

もやもやした朝のスタートだと感じた方も多かったでしょう。

田邊教授は万太郎を「泥棒・傲慢・不遜・憎む価値もない」とひどい言葉で責め立て、どんどん追い詰めていきます。(※不遜(ふそん)=思い上がった態度)

第86回は、この状況が早く解決してほしいと願う回となりました。

「らんまん」(17週第86回)万太郎の論文は植物学へのうらぎり?田邊教授の怒りはMAXに!

「ムジナモ」の論文の共著者として田邊教授(要潤)の名前を記載しなかった万太郎(神木隆之介)は、論文は書き直し、印刷代も弁償すると田邊教授に謝ります。

大窪(今野浩喜)は自分がしっかり指導することや万太郎も反省していることを伝え、許してくれるようお願いしてくれました。

藤丸(前原瑞樹)と波多野(前原滉)も、万太郎は標本の検定を東京大学のために献身的に頑張っていたことを訴えてくれました。

しかし、教授の怒りは収まりません。

多額の国費を費やしてコーネル大学の知識・コネクションと世界各地から取り寄せた3000の標本は自分でなければ集められなかったことを万太郎や皆に伝えます。

田邊教授の行動は全て、東京大学の植物学研究の礎(いしずえ)を築くためにありました。

だから、ムジナモの論文に自分の名前しか掲載しなかった万太郎のことは、大学の物を勝手に使って、本を刊行した土足で入ってきた泥棒にしか思えないのでした。

万太郎は植物学を裏切っているつもりはなく、教授が自分を憎んでいるのではないかと尋ねます。

そして、再度教授に謝ります。

万太郎は田邊教授が大学の出入りを禁ずるほどなぜ怒っているのか、未だに理解できていないようです。

「ムジナモの論文の過ちこそがうらぎりだ。傲慢で不遜(ふそん)、手柄ばかり主張する。うぬぼれるな、憎む価値もない。」
「もういい。君には何度も忠告してきたが、聞かなかったのは君だ。私の人生で君に関わる時間は終わった。」田邊教授

田邊教授にとっては、自分と大学に利益を生む存在である万太郎との縁を切るほどの出来事だったのでしょう。

万太郎のことは恩知らずの裏切者にしか、もはや見えなくなっているようです。

万太郎は教授に感謝していたし、恩を返したいと思っていたが、良い論文を作ることが恩を返すことだと信じていました。

一方、教授にとっては、自分の名や東大の植物学教室の名を揚げることが最重要事項です。

東大の植物学教室が置かれている状況を万太郎が把握しきれていなかったことや田邊教授との価値観のずれが、大きな気持ちのずれに繋がってしまったのでしょう。

田邊教授は更に、万太郎が集めた「土佐植物目録」と「標本500点」を東大に寄贈するように言いました。

もともと四国の標本がないから教室の出入りを許していて、東大のものを使って自分の本まで出したのだから清算するべきだというのが、田邊教授の言い分です。

東大の出禁や植物目録と標本の取り上げは、万太郎の「ムジナモ」の論文の失態に対して大きすぎるペナルティといえるでしょう。

植物学教室の皆からも、ここまでするのはおかしいから、他に何か心当たりはないのかと疑問がでるほどです。

以前から田邊教授は火がつくと自分が抑えられず人に当たってしまう部分はありましたが、ムジナモの論文で、万太郎に対する隠していた複雑な気持ちが浮き彫りとなりました。

万太郎は論文を書き直しますと肩を落として東大を去りますが、田邊教授は心を鎮めるようにバイオリンを弾いています。

万太郎との決別は変わらない決断であることを表しているようにも感じるシーンでした。

「らんまん」(17週第86回)寿恵子(浜辺美波)の思い

万太郎(神木隆之介)は長屋に帰ると、妻の寿恵子(浜辺美波)は教授が「ムジナモちゃん」を喜んでくれのではないかと尋ねます。

万太郎は論文が気に入ってもらえず、東大を出禁になったこと、書き直そうと思っていること、何がそこまでの怒りを買ったのかわからないことなど、一部始終を寿恵子に話します。

頑張っていた万太郎を側で見ていた寿恵子は何か理由があるはずと教授の家に行こうとしますが、万太郎によって止められます。

寿恵子はいつも明るく笑顔の万太郎が元気がない姿に、いてもたってもいられなかったのでしょう。

また、寿恵子は時には寂しい時を過ごし、また、自分の物を売って家計のやりくりをし、論文作成においても、できることは手伝いました。

万太郎の夢は自分の夢と思って過ごしてきただけに、田邊教授の対応に納得いかないのもあたりまえでしょう。

「らんまん」(17週第87回)感想・予告

論文を書き直し、田邊教授(要潤)は万太郎(神木隆之介)を許し、また、受け入れてくれるのでしょうか。

植物の名をたくさんの人に知らせることが使命と考える万太郎と東大に植物学研究の基盤を作りたいと考える田邊教授とは、もともと価値観が大きく違うのです。

お互いに思いを理解できないのも当然かもしれませんが、方向性は違っても高みを目指す2人が力を合わせれば、もっとすごいことができるのではと願わずにはいられません。

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